クレジットカードを申し込むとき、「職場に電話がかかってくるのかな?」と不安になったことはありませんか。在籍確認という言葉を聞いて、同僚にバレてしまうのではないかと心配する気持ち、よくわかります。
実は、すべてのクレジットカードで在籍確認があるわけではありません。カード会社によって対応が異なりますし、申し込み内容や審査状況によっても変わってきます。
この記事では、在籍確認の仕組みから職場に電話されたくない場合の対処法まで、わかりやすく解説していきます。あなたの不安を少しでも軽くできれば嬉しいです。
クレジットカードの在籍確認って何?
在籍確認について、まずは基本的なところから見ていきましょう。
在籍確認の主なポイントは次のとおりです。
- 勤務先への電話連絡で申込者の在籍を確認する手続き
- 申告した勤務先情報が正しいかをチェックする目的
- 返済能力があるかを判断するための審査の一部
- カード会社が必要と判断した場合にのみ実施される
それぞれ詳しく見ていきましょう。
在籍確認は勤務先への電話連絡
在籍確認とは、あなたが申し込み時に記入した勤務先に、本当に働いているかを確認する手続きのことです。多くの場合、カード会社の担当者が職場に電話をかけて確認します。
電話では、プライバシーに配慮して個人名で名乗ることが一般的。「田中と申します」「佐藤と申しますが」といった具合に、クレジットカード会社の名前は出さずに連絡してくれます。
なぜ在籍確認が必要なの?
カード会社が在籍確認を行う理由は、あなたの返済能力を確かめるためです。クレジットカードは後払いのサービスなので、きちんと支払いができる人かどうかを見極める必要があります。
申し込み時の勤務先情報が正しくない場合、収入についても疑問が生じてしまいます。そのため、実際に働いているかを確認することで、安定した収入があることを裏付けているのです。
在籍確認の電話はいつかかってくる?
在籍確認の電話は、申し込みから審査完了までの間にかかってきます。具体的なタイミングはカード会社によって異なりますが、申し込み当日から数日以内が一般的です。
平日の営業時間内にかかってくることが多いので、土日祝日は基本的に電話はありません。ただし、24時間受付の会社もあるため、詳細は各カード会社に確認してみてください。
クレジットカードの在籍確認は必ずあるの?
「在籍確認は絶対にあるの?」という疑問について、詳しく説明していきます。
在籍確認の実施状況は以下のようになっています。
- すべてのカード会社で必ず実施されるわけではない
- 審査状況や申込者の属性によって判断される
- 近年は在籍確認を省略するケースが増えている
- 公式に「在籍確認なし」と明記しているカードは存在しない
詳しく解説していきます。
すべてのカード会社で在籍確認があるわけではない
結論から言うと、在籍確認は必ず行われるものではありません。カード会社によって方針が異なりますし、同じ会社でも申込者の状況によって対応が変わります。
最近では、スピード発行を重視するカード会社が増えており、在籍確認を省略するケースも多くなっています。特に即日発行をうたっているカードでは、在籍確認なしで審査が進むことが珍しくありません。
在籍確認が実施されやすいケース5つ
在籍確認が行われやすい状況をまとめてみました。
- 申し込み内容に不備や疑問がある場合
記入ミスや矛盾する情報があると、確認のため電話がかかってくる可能性が高くなります。 - 初回申し込みで信用情報が少ない場合
クレジットヒストリーがない方や、初めてクレジットカードを作る方は確認されることがあります。 - 高額な利用限度額を希望した場合
50万円以上の限度額を希望すると、返済能力をより慎重に審査するため在籍確認が行われやすくなります。 - 勤務先の情報が一般的でない場合
小規模な会社や設立間もない企業、在宅勤務中心の会社などは確認される可能性があります。 - 過去に金融事故がある場合
延滞履歴や債務整理の経験がある方は、より厳しく審査されるため在籍確認が実施されることがあります。
在籍確認が省略されやすいケース3つ
逆に、在籍確認が省略されやすい状況もあります。
- 申し込み内容に問題がない場合
記入内容が正確で、整合性が取れていれば在籍確認なしで審査が進むことが多いです。 - 良好なクレジットヒストリーがある場合
他のクレジットカードやローンで遅延なく支払いをしている実績があれば、信頼度が高いと判断されます。 - 大手企業や公務員として勤務している場合
安定した職業に就いている方は、在籍確認を省略されることが多いです。
在籍確認の電話はどんな感じでかかってくる?
実際に在籍確認の電話がかかってきた場合、どのような流れになるのでしょうか。
電話の特徴は次のとおりです。
- 個人名で名乗り、カード会社名は伏せる
- 本人確認のための簡単な質問をされる
- 通話時間は数分程度と短時間
- 本人が不在でも在籍が確認できれば完了する場合がある
具体的な内容を見ていきましょう。
実際の電話の流れ
在籍確認の電話は、だいたい次のような流れで進みます。
まず、カード会社の担当者が個人名で職場に電話をかけます。「田中と申しますが、○○さんはいらっしゃいますか?」といった具合に、自然な感じで話しかけてくれます。
あなたが電話に出ると、本人確認のため氏名や生年月日を聞かれることがあります。その後、申し込みの意思確認をして終了となります。
聞かれる質問内容
在籍確認で聞かれる質問は、基本的に以下のような内容です。
本人確認として、フルネームや生年月日を答えることになります。また、「クレジットカードにお申し込みいただいたのはご本人様でしょうか?」といった申し込み意思の確認もあります。
難しい質問はありませんし、個人的なプライバシーに踏み込むような内容は聞かれません。緊張せずに、落ち着いて答えれば大丈夫です。
本人が不在でも大丈夫?
外出中や会議中で電話に出られない場合でも、心配はいりません。同僚や上司が「○○は席を外しております」「○○は本日出勤しております」と答えてくれれば、在籍確認は完了となることが多いです。
ただし、「そのような者はおりません」と言われてしまうと、在籍確認が取れないことになります。事前に受付の方や同僚に、個人名での電話があることを軽く伝えておくと安心です。
職場に電話してほしくない!在籍確認なしのクレジットカード8選
職場への電話を避けたい方におすすめのクレジットカードをご紹介します。
在籍確認なしで申し込めるカードの特徴は以下のとおりです。
- 原則として在籍確認を行わない方針
- スピード発行に対応している
- 消費者金融系や流通系のカードが中心
- 即日発行や最短数分での発行が可能
おすすめのカードを見ていきましょう。
1. ACマスターカード
ACマスターカードは、アコムが発行するクレジットカードです。原則として勤務先への在籍確認の電話なしと公式サイトに明記されており、職場にバレる心配がほとんどありません。
最短20分での発行が可能で、急いでカードが欲しい方にもおすすめです。年会費は無料で、自動契約機でも受け取れるため、郵送物が自宅に届くのを避けたい方にも適しています。
2. JCBカード W
39歳以下限定のJCBカード Wは、在籍確認が行われにくいカードの一つです。申し込みから最短5分でデジタルカードが発行され、すぐにネットショッピングで利用できます。
年会費は永年無料で、ポイント還元率も1.0%と高水準。Amazonやスターバックスなど、提携店舗での利用でさらにポイントアップするのも魅力です。
3. PayPayカード
PayPayカードは、申し込みから最短7分で発行できるスピード重視のカードです。在籍確認も原則なしで、職場に電話がかかってくる心配はありません。
PayPayとの連携が強く、PayPayポイントが効率よく貯まります。Yahoo!ショッピングでの利用では最大5.0%のポイント還元があり、ネットショッピングをよく利用する方におすすめです。
4. 三井住友カード(NL)
三井住友カード(NL)は、最短10秒でデジタルカードが発行される驚異的なスピードが特徴です。完全ナンバーレスのカードで、セキュリティ面でも安心できます。
コンビニや飲食店でのスマホタッチ決済なら最大7%のポイント還元があり、日常使いでお得にポイントが貯まります。年会費は永年無料です。
5. ライフカード
ライフカードは、比較的審査が通りやすいとされているカードです。在籍確認が行われることは少なく、申し込みから最短2営業日で発行されます。
入会後1年間はポイントが1.5倍になる特典があり、誕生月にはポイントが3倍になります。年会費無料で利用限度額も最大200万円と高めに設定されています。
6. イオンカード
イオンカードは、イオングループでの利用に特化したカードです。在籍確認は基本的に行われず、スムーズに審査が進みます。
イオンでの買い物がいつでも5%オフになる特典日があり、主婦の方や家族での買い物が多い方におすすめです。年会費は無料で、ETCカードも無料で発行できます。
7. 楽天カード
楽天カードは、在籍確認が行われることが少ないカードとして知られています。楽天市場での利用でポイントが3倍になるなど、楽天サービスとの連携が強いのが特徴です。
年会費無料で基本還元率は1.0%と高く、楽天ポイントは使い道も豊富です。審査も比較的通りやすいとされており、初めてのクレジットカードとしてもおすすめです。
8. セゾンカード
セゾンカードのデジタル版は、最短5分でデジタルカードが発行されます。在籍確認も原則として行われず、スマホがあればすぐにカードが使えるようになります。
永久不滅ポイントが貯まり、ポイントに有効期限がないのが大きなメリット。年会費無料で、キャッシング機能も最短20分で利用開始できます。
在籍確認を避けたいときの対処法6つ
在籍確認をできるだけ避けたい場合の具体的な方法をご紹介します。
効果的な対処法は以下のとおりです。
- 在籍確認なしを明記しているカードを選ぶ
- 申込内容を正確に記入する
- 信用情報を良好に保つ
- 収入証明書を準備しておく
- カード会社に事前相談する
- 派遣会社経由で申し込む
詳しく説明していきます。
在籍確認なしのカードを選ぶ
最も確実な方法は、在籍確認を原則として行わないカードを選ぶことです。先ほど紹介したACマスターカードのように、公式サイトで明記しているカードなら安心です。
消費者金融系のカードや、スピード発行をうたっているカードは在籍確認を省略する傾向があります。申し込み前に各カード会社の方針を確認してみてください。
申込内容を正確に記入する
申し込み時の記入内容に間違いがあると、確認のため在籍確認が行われる可能性が高くなります。勤務先の名称や住所、電話番号は正確に記入しましょう。
特に、会社の正式名称や部署名、郵便番号などは間違えやすいポイントです。会社のホームページや名刺を見ながら、慎重に入力することをおすすめします。
信用情報を良好に保つ
過去のクレジットカードやローンの利用履歴が良好であれば、在籍確認を省略される可能性が高くなります。延滞や滞納がないよう、日頃から支払い管理をしっかりと行いましょう。
信用情報機関で自分の情報を確認することもできます。不安な方は、申し込み前に一度チェックしてみるのも良いでしょう。
収入証明書を準備しておく
源泉徴収票や給与明細書などの収入証明書を準備しておくと、在籍確認の代わりに書類で確認してもらえる場合があります。
特に、高額な利用限度額を希望する場合は、収入証明書の提出が求められることが多いです。事前に準備しておけば、スムーズに審査が進みます。
カード会社に事前相談する
どうしても在籍確認を避けたい事情がある場合は、申し込み前にカード会社に相談してみましょう。状況によっては、別の方法で確認してもらえる可能性があります。
ただし、すべてのカード会社が対応してくれるわけではありません。複数のカード会社に相談して、最も柔軟に対応してくれるところを選ぶのも一つの方法です。
派遣会社経由で申し込む
派遣社員の方は、派遣会社が発行するクレジットカードを利用するという方法もあります。派遣会社が申し込み手続きを代行してくれる場合、在籍確認の方法も配慮してもらえることがあります。
また、派遣会社によっては、従業員向けの特別なカードプログラムを用意していることもあります。一度、派遣会社の担当者に相談してみてください。
在籍確認があっても安心!上手な対応方法
在籍確認が避けられない場合でも、適切に対応すれば問題ありません。
上手な対応のポイントは次のとおりです。
- 職場の人に事前に伝えておく
- 電話に出られない時間帯を避ける
- 代理応答でも問題なし
- プライバシーは守られる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
職場の人に事前に伝えておく
在籍確認の電話がかかってくる可能性がある場合は、受付の方や同僚に軽く伝えておくと安心です。「個人名で電話があるかもしれません」と一言伝えておけば十分です。
詳しい理由を説明する必要はありません。「銀行の件で」「保険の件で」といった程度の説明でも構いません。大切なのは、電話があることを知らせておくことです。
電話に出られない時間帯を避ける
申し込み時に、電話連絡の希望時間を指定できる場合があります。会議が多い時間帯や外出が予定されている時間は避けて、確実に電話に出られる時間を指定しましょう。
平日の午前中や午後の早い時間帯は、比較的電話に出やすいタイミングです。自分のスケジュールを確認して、最適な時間を選んでください。
代理応答でも問題なし
あなたが不在でも、同僚や上司が「○○は席を外しております」「○○は出勤しております」と答えてくれれば、在籍確認は完了します。
ただし、「そのような者はおりません」と言われてしまうと問題になります。新入社員の場合や部署異動があった場合は、受付の方に名前を覚えてもらっておくことが大切です。
プライバシーは守られる
在籍確認の電話では、カード会社名や申し込み内容について詳しく話されることはありません。個人名で電話をかけ、プライバシーに配慮した対応をしてくれます。
万が一、同僚に「どんな用件だったの?」と聞かれても、「個人的な手続きの件で」と答えれば十分です。詳しく説明する必要はありません。
雇用形態別の在籍確認パターン
働き方によって在籍確認の方法が変わることがあります。
雇用形態別の特徴は以下のとおりです。
- 正社員は勤務先に直接電話がかかる
- 派遣社員は派遣元への確認が基本
- アルバイト・パートは勤務先への確認
- 自営業・フリーランスは書類での確認が中心
詳しく解説していきます。
正社員の場合
正社員の方は、申し込み時に記入した勤務先に直接電話がかかってきます。会社の代表番号にかかることが多く、受付の方が最初に電話を受けることになります。
大企業の場合は、部署名まで聞かれることがあります。正確な部署名を申し込み時に記入しておくことが大切です。
派遣社員の場合
派遣社員の方は、実際に働いている派遣先ではなく、雇用契約を結んでいる派遣元(派遣会社)への確認が基本となります。申し込み時は派遣会社の情報を記入してください。
ただし、カード会社によっては派遣先の情報も求められる場合があります。申し込み画面の指示に従って、正確な情報を入力しましょう。
アルバイト・パートの場合
アルバイトやパートの方は、実際に働いている職場への在籍確認が行われます。シフト制で働いている場合は、勤務日や勤務時間を考慮して電話の時間を調整してもらえることもあります。
店長や責任者の方に、個人名での電話があることを事前に伝えておくと安心です。
自営業・フリーランスの場合
自営業やフリーランスの方は、在籍確認の代わりに書類での確認が行われることが多いです。確定申告書や営業許可証、事業計画書などの提出を求められる場合があります。
固定電話がない場合は、携帯電話での確認や、事業所の住所確認などで代替されることもあります。
在籍確認でよくあるトラブルと解決策
在籍確認で起こりがちな問題と、その対処法をご紹介します。
よくあるトラブルは次のとおりです。
- 会社の代表番号しか知らない
- 勤務先が土日休みで連絡がつかない
- 転職したばかりで在籍期間が短い
- 副業がバレるのが心配
解決策を詳しく見ていきましょう。
会社の代表番号しか知らない
大企業で直通番号がわからない場合は、代表番号を記入しても問題ありません。カード会社の担当者が適切に取り次いでもらえるよう対応してくれます。
ただし、部署名や所属を正確に伝えられるよう、事前に受付の方に相談しておくと安心です。
勤務先が土日休みで連絡がつかない
土日祝日が休みの会社の場合、在籍確認が平日に限定されることがあります。申し込みのタイミングを平日にするか、カード会社に相談して柔軟な対応をお願いしてみましょう。
24時間営業の職場や、シフト制の職場の場合は、勤務スケジュールを伝えて調整してもらえることもあります。
転職したばかりで在籍期間が短い
転職直後で勤続期間が短い場合は、前職の情報も併せて申告することで審査に通りやすくなることがあります。また、転職理由が明確であれば、それも伝えておくと良いでしょう。
試用期間中の場合は、正式な雇用契約書や内定通知書を準備しておくと、在籍確認の代わりに利用できる場合があります。
副業がバレるのが心配
副業でクレジットカードを申し込む場合、本業の会社にバレるのを心配する方もいるでしょう。在籍確認は申し込み時に記入した勤務先にのみ行われるため、他の職場に連絡がいくことはありません。
ただし、副業の収入も含めて年収を申告する場合は、主たる勤務先を正確に記入することが大切です。
まとめ:在籍確認は怖くない!自分に合ったカードを選ぼう
今回の記事では、クレジットカードの在籍確認について詳しく解説してきました。重要なポイントをまとめてみます。
- 在籍確認は必ず行われるわけではなく、カード会社や審査状況によって異なる
- 近年は在籍確認を省略するカード会社が増えており、スピード発行重視の傾向がある
- ACマスターカードやPayPayカードなど、原則在籍確認なしのカードも存在する
- 申し込み内容を正確に記入し、信用情報を良好に保つことで在籍確認を避けやすくなる
- 在籍確認があってもプライバシーは守られ、個人名での連絡となる
- 雇用形態によって確認方法が異なるため、正しい情報を申告することが重要
- トラブルが起きても適切に対処すれば問題なく審査を通過できる
在籍確認への不安は理解できますが、適切な対応をすれば決して怖いものではありません。あなたの状況に合ったクレジットカードを選んで、安心して申し込みを進めてください。
どうしても在籍確認を避けたい場合は、今回紹介したカードを参考に検討してみてくださいね。きっと、あなたにぴったりのカードが見つかるはずです。